- 福富裕明弁護士
コロナ支援策のまとめ(国、東京都の主なもの)

国と東京都は、事業主・個人事業主の方向けのコロナ支援策を次々に打ち出しており、知らないと損をする状況にまでなっています。
そこで主なものをまとめました。
【国】
・特別定額給付金
国民一人当たり10万円もらえるもの。自治体によってはすでに申請をしているところもあり、受給にあたっては自治体に確認してみましょう(市町村)
オンライン申請も行っているところもあり、窓口に行かなくても済みます。
・持続化給付金
法人200万円、個人事業主100万円が最大支給されるものです。
すでに申請は開始しており、支給も始まりました。
・政府系金融機関による無利子無担保の融資
日本政策金融公庫の「新型コロナウイルス感染症特別貸付」及び「新型コロナウイルス対策マル経融資」、商工中金による「危機対応融資」等です。これらについて特別利子補給制度を併用することとなります。
・経営アドバイスの無料の専門家派遣
・雇用調整助成金の特例措置
企業向けのもの
・小学校等の臨時休業等に伴う保護者の休暇取得支援
企業向けのもの。
小学校等の臨時休業等に伴い、子どもの保護者である労働者の休職に伴う所得の減少に対応するため、正規・ 非正規問わず、有給の休暇を取得させた企業に対する助成金です。
・小学校休業等対応支援金
これは、子どもの世話を行うため、仕事ができなくなった「個人で仕事をする保護者」を対象に給付されるものです。委託を受けて仕事をする方が対象なので、注意が必要です。
2月 27 日から 6 月 30 日までの間に就業できなかった日について、1日につき4100円支給されます。
小学生のお子さんがいらっしゃる方は、申請しておきましょう。
申請は9月30日までです。
・国税納付の猶予
収入に相当の減少があった方は、1年間、国税(所得税、法人税、消費税等ほぼ全ての税⽬)の納付を猶予されるものです。
【東京都】
・東京都感染拡大防止協力金
東京都のメインの支援と思います。
都の要請や協力依頼に応じて、施設の使用停止や営業時間の短縮に全面的に協力した中小事業者が対象です。基本的に50万円、2事業所であれば100万円の支給です。
東京都の休業要請の対象事業者に向けたものです。
・飲食事業者の業態転換支援
大きく売り上げが落ち込んでいる都内中小飲食事業者が、新たなサービス(テイクアウト・宅配・移動販売)により売り上げを確保する取組に対し、経費の一部を助成するものです。最大100万円の支給です。
助成率は助成対象経費の5分の4以内と、ほぼ満額に近いものです。
・事業継続緊急対策(テレワーク)助成金
都内中堅・中小企業(常時雇用する労働者が2名以上999名以下)に対し、感染症の拡大防止対策としてテレワークを導入する場合に、その機器やソフトウエア等の導入経費を助成するものです。
最大250万円。助成率は経費の全額です。
東京都が実施する「2020TDM 推進プロジェクト」への参加がおもな要件です。
・ゴールデンウィーク中に自主休業した理美容業者への協力金
支給額は15万円。連休中直前に公表されたものです。
理美容業者は休業要請の対象になっていないのですが、なぜか理美容業者だけに協力金が出されることとなりました。
申請は5月7日からです。
・タクシー・バス事業者向け安全・安心確保緊急支援事業
タクシー事業者及び観光バス等事業者が実施する 乗客・乗務員の安全・安心の確保に向けた取組です。
補助対象は、タクシー・ハイヤー車両内における運転席と後部座席を隔離する飛沫感染防止策です。
最大1台あたり8千円。補助率は5分の4となっています。
・各種融資
事業者、個人向けがあります。ただし無利息ではなく、2%前後の利息をとります。
ただし、休業等により収入の減少があり、緊急かつ一時的な生活維持のための貸付を必要とする世帯に向けたセーフティーネットとしての貸付けは無利息です(20万円のみの貸付けにすぎません。連帯保証人も不要)(休業や失業等による緊急小口資金、総合支援資 (特例貸付))